ホーライサンワイナリーの「新酒」のこと【社長日記】
- ワイン
ホーライサンワイナリーの「新酒」とは
2024年11月1日に、ホーライサンワイナリーの名物「新酒」が発売になります。2024年の北陸は震災からはじまり、夏には豪雨の被害もあった大変な年で、私たちの地元・富山も大きく影響を受けました。それだけのことがあったからこそ、ほっとできる新酒を造ることが私たちの使命! そう信じて仕込んだのが、2024年の新酒です。
「ヌーヴォー」みたいな洒落た名前ではない「新酒」を、ホーライサンワイナリーでは実に36年前から販売しています。瓶詰め作業時に地元メディアが報じてくれたり、多くの方が購入しに来てくださったりと、すっかり富山の秋の風物詩として定着しているワインです。
使っているぶどうはマスカット・ベーリーA。かれこれ40年近いお付き合いになるベーリーA作りの名人、石川県の森農園さんから届く厳選したぶどうです。近年の気候変動の影響もあり、500ml入りのスクリューキャップボトルに5500本ほどを瓶詰めするのが精一杯でしたが、できあがったワインは私たちのワイナリーらしい、どんな年代の方にも楽しんでいただける親しみやすい仕上がりになっていると自負しています。
よく、「これは甘口のお酒ですか?」と聞かれるのですが、ホーライサンワイナリーの新酒はタイプで言えば辛口タイプ。なのですが、舌にほんの少しだけ果実の甘味を感じる絶妙なバランスになっています。この、「甘くないけど甘さを感じる」バランスを造るのが実は非常に難しく、5年ほど前からはマスカット・ベーリーAを赤ワインとロゼワイン、ふたつのタイプに仕込み、それらを絶妙にブレンドすることで、独特の味わいを出しています。新酒はホーライサンワイナリーの看板のひとつですから、手間暇は惜しみません。
ホーライサンワイナリーの「新酒」のおいしい飲み方について
11月は海の幸を中心に食べ物が美味しくなる季節。新酒はどんな食事にも合わせやすい味わいなので、お刺身でも、お肉でも、秋のキノコや野菜、鍋物と合わせてもとてもおいしいです。冷やして飲むのもいいですし、あまり冷やさずに飲めば香りを十分に楽しむことができます。「こういうふうに飲んでください」ということは一切ないんです。日々のなにげない食事に寄り添って、家族や仲間と好きなように楽しんでいただける、そんなワインになっています。
この新酒、地元ではお正月に飲んでいただくことも多くあります。11月に購入していただき、少しの間ご自宅で休ませて新年に開けていただく。お酒自体も落ち着いた味わいになっていますし、お正月のお節料理ともよく合うんです。
私の好きな飲み方は、一冬を越して春にお花見で飲むこと。唐揚げや焼き鳥とはもちろん、お寿司ともよく合うからお花見にはぴったりなんですよ。考えていると、今から来年のお花見が楽しみになってきます(笑)。
「新酒はどんな味ですか?」と聞かれたら、私は「しあわせの味です」とお答えします。ぶどうが収穫できた幸せ、それをワインにできた幸せ、そしてそれを家族と味わう幸せが、このワインには込められているからです。
富山県や石川県内のスーパー、そして私たちのワイナリーで購入できるこの「新酒」。美しい立山連峰を眺めて、富山湾の海の幸を楽しみがてら、新酒を飲みに富山県に週末旅行なんていかがでしょうか?
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新酒に使っているぶどう「マスカット・ベーリーA」についてはこちらから↓