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ホーライサンワイナリー「わるだくみ2022」テイスティングレポート

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ワインブロガー・ヒマワインさんがホーライサンワイナリーの「ほしあつめ2022」をテイスティングレポート! 果たしてその味わいは?(以下、文章はヒマワインさん)

 

「わるだくみ」はどんなワインか?

「わるだくみ」という名前のワインがある。「いつもの」「あさっぱら」「たけなわ」などなど、個性的な名前のワインが並ぶホーライサンワイナリーのワインのなかでも、なかなかの個性を放つ名前だ。

わるだくみ2022

このワインは、ホーライサンワイナリーのエース品種ともいえるマスカット・ベーリーAと、ベーリーAと並ぶ2枚看板であるメルローをブレンドした赤ワイン。ベーリーAは日本を代表する品種だし、メルローも日本と相性がいい国際品種として知られるけれど、両者のブレンドはありそうで意外とない。

軽快で、チャーミングな魅力のあるマスカット・ベーリーAと、どっしりとした果実感と柔らかみのあるメルローは、数ある赤品種のなかでも反対方向の個性を持つ品種同士。これらが一体どんなシナジーを起こしているのだろうか?

 

「わるだくみ2022」を飲んでみた

グラスに注いでみると、色はやや濃いめで落ち着いたルビー色。そして、注ぐと同時にグラスからはマスカット・ベーリーAらしいというか、北陸のマスカット・ベーリーAらしい独特の香りが漂ってくる。

個人的に、上越・北陸のマスカット・ベーリーAと、他地域のマスカット・ベーリーAでは個性がちょっと異なる気がしている。砂糖を焦がしたような甘い香りは少なくて、野いちごやアメリカンチェリーのような、赤と黒の中間くらいの果実の香りがする印象。私はこの香りが好きだ。日本海側のベーリーA、他地域に比べて少しだけ重心が低い気がする。(山形もそうだ)

話が逸れたが、グラスに注いだ「わるだくみ」は、まず北陸のベーリーAの香りがきて、その香りの奥にメルローらしい青野菜っぽい香りがほのかにする。

飲んでみると、これはたしかにベーリーAとメルローのブレンドとしか言いようのない個性! 両者が化学変化を起こして別のなにかに転生したというよりも、メルローとベーリーAが互いの個性を尊重しながら共存しているイメージ。

味わいは柔らかく、同時に甘酸っぱさがあり、渋みは穏やかだけれど、味わいの輪郭を補強する程度にはキチンとある。ベーリーAとメルローのボトルの中での新婚生活、どうやら上手くいってるみたい。もちろんこれから数年かけて、こなれていくのも期待できそう。

 

「わるだくみ」に合う料理

ちなみにこのワインは、単体で楽しむよりも食事と一緒に楽しむのが吉だ。私は白菜と豚肉のミルフィーユ鍋と合わせたが、「わるだくみ」を合わせることで豚の脂の甘みがさらに増したように感じられた。ベーリーAとメルローが、今度は豚肩ロースとわるだくみしていた。わるだくみ2022

鍋でいえば、豚系は豚しゃぶも間違いないし、塩ちゃんこ鍋とか、秋田のきりたんぽ鍋にも合いそう。すき焼きや、キムチ鍋もワンチャンいけそうだ。鍋とワイン、いいですよね。

みなさんも、寒い夜は親しい友人を誘って、鍋を囲んで楽しい「わるだくみ」してみては?

 

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